青山学院大学殿では制振制御の研究が行われており、弊社ラックアンドピニオン減速機を搭載したワイエムジー殿のガントリーローダーが採用されています。
【研究内容】
①ソフトウェアで制振
②外力で制振
③X・Z方向 同時軸の制振(ソフト)
④ロボット走行を利用し制振応用での位置決め範囲の測定
今回は、研究内容①「ソフトウェアで制振」に関して主にお話を伺いました。
Q. ヴィッテンシュタイン:本研究の取り組み内容について、教えてください。
A. 田崎准教授(青山学院大学):ガントリーローダー搬送速度5 m/s、加速度8 m/s²の条件において、制振ソフトを用いて停止時のアーム先端に取り付いている振り子の振れ幅1mm以内を目標としています。加速時に揺れが生じますが、更に加速を加えることで揺れを抑制でき、速度カーブを適切に設計することが結果的に防振効果となりガントリーローダーへの負荷軽減にもなります。アームの長さやワーク重量など状況の変化に対して制振ソフトの設計により柔軟に対応を行い解決したいと考えています。
Q. ヴィッテンシュタイン:ワイエムジー殿のガントリーローダーが研究に採用された理由は何ですか?
A. 山本社長(ワイエムジー):2017年にものづくり補助金を活用して高速ローダーを製作しました。2018年には、当時豊橋技術科学大学に所属されていた田崎准教授に提案し、制振制御向けに共同研究を開始しました。青山学院大学に所属となった今も関係性は継続しています。
Q. ヴィッテンシュタイン:弊社ラックアンドピニオン減速機の採用ポイントは何ですか?
A. 山本社長(ワイエムジー):高速ローダーの開発テーマがあり、競合他社よりもモジュールが小さくコンパクト・高搬送力で、はす歯ラックによる防音性があるということが決め手でした。
Q. ヴィッテンシュタイン:今後ヴィッテンシュタインに期待する事があれば教えてください。
A. 山本社長(ワイエムジー):弊社ではラックアンドピニオンを主に採用させていただいております。グリス給油方法では従来とは全く違う方法で、ウレタン製の潤滑専用ピニオンを使用し給油が均一にできる方法を提案いただき、以降積極的に採用をさせていただいております。
そのように、弊社単独だけでは気づけない従来とは違う有効かつ新しい技術提案に期待しています。また、ヴィッテンシュタイン本社ドイツ工場ではどのような方法で生産・管理されているのかに興味があり公開ができる範囲でご教示いただき、弊社内でも更なる技術飛躍の参考とできればと考えております。
外部Webサイトリンク:
株式会社ワイエムジー https://www.kk-ymg.co.jp/
青山学院大学 知技能ロボティクス研究室 https://isr.me.aoyama.ac.jp/research